2018年11月26日月曜日

【新橋駅前ビル1号館などを再開発】新橋駅東口地区再開発(東京都港区)、事業協力者に大成建設

 新橋駅東口にある「新橋駅前ビル」(東京都港区)を中心とする区域で再開発事業を計画している新橋駅東口地区再開発協議会(加藤功時会長)は、事業協力者を大成建設に決めた。

 年内に事業の基本構想をまとめ、19年3月に準備組合を設立する予定だ。施設計画の作成に当たり、19年度にデベロッパーも選定する。20年の都市計画決定、22年の着工、27年の竣工を目指している。

 複数の鉄道路線が乗り入れる新橋駅は乗降客が多く、駅東口は都営バスやタクシーの乗降場など交通インフラが交錯している。協議会は、混雑する駅至近での再開発事業は難工事になると見ており、事業協力者を建築・土木工事に精通したゼネコンにすることにした。加藤会長は「これまでは助走期間だったが、事業協力者の決定によってスタート地点に立てた」としている。施工者は別途入札で決める方針だ。

 再開発の検討区域は新橋駅前ビルを中心に、国道15号(第1京浜)と外堀通り、JR線路に囲まれた三角形のエリア。区域面積は約1・9ヘクタール(国道15号、外堀通りを除いた計測値)で、権利者(約280人)のうち約7割が協議会に加入しているという。

基本構想では基盤整備を中心に計画を練る。再開発によって交通インフラの複雑な構造を解消し、交通結節拠点としての機能を強化。再開発が進む西口と東口を地下で接続し、新橋エリア全体の回遊動線を確保することなども明記する方針。策定作業はコンサルタントとして事業参画するアール・アイ・エーが担当。今後大成建設が助言する。

 施設建築物の計画は都市再生特別区域制度の活用を視野に入れ、19年度に選定するデベロッパーとともに詰めていく。解体着工から竣工までの工期を5年程度と見込んでいる。駅東口の機能を維持しながら事業を推進するため、本体工事の工期を分割し、段階的に施工する方向で検討している。

 新橋駅前ビルは、1966年に都施行の市街地改造事業(再開発事業の前身)で竣工した。1号館(新橋2の20の15、SRC造地下4階地上9階塔屋3階建て延べ約3万3200平方メートル)と2号館(同2の21の1、SRC造地下3階地上9階塔屋3階建て延べ約7200平方メートル)で構成。駅西口にあるニュー新橋ビルと共に新橋駅周辺のシンボルとして親しまれてきた。

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