体力では、どうしても男性にかなわない面がある。だからどうすれば良いか考えた-。まだまだ男社会な建設施工の分野で奮闘する女性職人の方からそんな話を聞いた▼鉄筋工として「建設マスター」に選ばれた小林美穂さん(関西スチールフォーム)。現場作業前に図面から必要な材料を調べる「拾い出し」作業を丹念に行い、現場作業ができるだけ少なくなるよう鉄筋加工の指示を出すという▼同じく鉄筋工として働く中村奈々さん(正栄工業)も現場で資材が運びやすくなるよう置き方や段取りを工夫し、体力面をカバーするのだと話してくれた▼鉄筋工事業界には全国の現場や加工場で働く女性が276人いるという(全国鉄筋工事業協会調べ)。協会は女性技能工のネットワークを作って情報を発信し、女性も働きやすく、できるだけ多くの入職希望者を迎え入れられる環境の整備に取り組み始めた▼少子高齢化で労働力人口は減少が続く。女性の活躍に期待し、建設業では働きやすい環境づくりが精力的に進む。知恵や工夫でより良い仕事の在り方を探る。小林さんらの取り組みは働き方改革の推進で参考になるはずだ。
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