2018年11月28日水曜日

【回転窓】「きみたちはどう生きるか」

師走をにぎわすイベントの一つに「ユーキャン新語・流行語大賞」の発表がある。その年の世相をよく反映し、多くの話題に上った言葉を選ぶもので、今年は12月3日に大賞が発表される▼候補に挙がっているのは、平昌冬季五輪のカーリング女子日本代表メンバーが使った「そだねー」、サッカーワールドカップロシア大会で活躍した大迫勇也選手を称賛する「(大迫)半端ないって」など30語。今年は国際舞台で活躍する日本選手に関する用語が目立つという▼一方で「あおり運転」や「悪質タックル」なども候補に。いずれも眉をひそめてしまう言葉だが、それだけ社会的な影響が大きい出来事だったと言えよう▼候補の中でも小欄が注目するのは「君たちはどう生きるか」。約80年前に出版された名著のタイトルで、漫画家の羽賀翔一氏が漫画化し、これまでに200万部を超える大ヒットとなっている▼この作品づくりと土木には意外な関係がある(本紙4月5日付1面に羽賀氏インタビュー)。流行語大賞の行方は分からないが、作品を読みながら、なぜ今、多くの人に受け入れられているのかに思いを巡らせるのもいい。

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