2019年7月17日水曜日

【こちら人事部】みらい建設工業「学生と接する機会を大切に」


 ◇自立的に行動できる人材を◇

 1974年に創業したみらい建設工業は、港湾・空港工事を得意とするマリコンの1社だ。総合建設業として全国で事業展開しており、高速道路や鉄道、宅地造成など安全な生活を支える基盤整備にも力を入れている。

 求める人物像は、自立的に思考し行動できる人材。個人として、自らの能力開発と成果に責任を持ちつつ、環境の変化を踏まえながら考えて行動する姿勢を重視している。森島裕治管理本部人事部長は、「自己研磨は、土木技術者にとって常に求められる要素。自己啓発に積極的で、成長に前向きな姿勢を持って現場を通して切磋琢磨(せっさたくま)していくことが重要だ」との認識を示す。

 建設現場は、日々刻々と変化する。その日の状況や設計条件に応じて、求められる基準など適切に判断し、柔軟に考え判断・行動することが不可欠。そうした資質が、土木技術者として活躍するために重要とみている。

 労働人口の減少基調に入っており、売り手市場の様相が色濃くなっている。そうした中で、より良い人材を獲得していくため、学生と接する機会を大切にしている。学校訪問を通じて学校とのつながりを強化していくのはもちろんのこと、インターンシップ(就業体験)や合同企業説明会、学校主催説明会といった機会を積極的に活用することで、一人一人に対して、より具体的な会社説明を行っていくという方針だ。若手社員が中心となって採用ツールの企画作業を行っており、親しみやすく分かりやすいパンフレットなどを作成している。

 若手教育にも力を入れている。入社前教育として、3カ月間の通信教育を実施。入社時研修では、社会人としてのマナーや社内ルール、測量やCADといった基礎的な技術、安全品質環境面での取り組みなどを学んでもらう。配属先でOJTを行いつつ、入社半年段階で、それまでの振り返りやコンプライアンスの講義などを盛り込んだ集合研修を実施する。

 入社1年後には、工事係員や設計係員としての基本を理解してもらう研修を設けている。入社5年目、8年目、11年目の集合研修や、新任管理職研修、評価者研修などで社員のレベルアップを図っている。自己啓発支援制度も充実している。

 借入金が無く財務体質が非常に良いことがアピールポイント。女性が活躍できる環境をつくっており、一般職から総合職への登用なども行っている。

 森島部長は「離職の理由で『会社とのマッチングが良くない』と聞くが、企業が大きければ大きいほど、事業部や支店など部門により雰囲気も変わる。建設会社であれば現場によっても異なる。企業研究で分かるのは業務内容と福利厚生ぐらいだ」と指摘する。就職活動に取り組む学生には「企業研究も重要だが、まずは、自分が何をしたいかを明確にした上で、業界研究と企業研究を行う方が良いかなと感じている」とアドバイスする。

 《新卒採用概要》

 【新卒採用者数】 男性11人(うち技術系9人)、女性2人(うち技術系2人)(2018年度実績)

 【3年以内離職率】14・3%(16年度新卒)

 【平均勤続年数】 男性20・6年、女性12・9年(19年3月末時点)

 【平均年齢】   48・0歳(19年3月末時点)

0 コメント :

コメントを投稿