2019年7月18日木曜日

【回転窓】ネットも対面も

採用試験にインターネットを活用するケースが増えている。就職情報サービスなどを手掛けるディスコ(東京都文京区、新留正朗社長)の調査によると、就職活動に臨んだ学生の23%が企業からネット面接の実施を求められたそうだ▼企業の取り組みに対し学生の約6割が賛成と回答。遠方から応募した学生にとって、試験のために何度も遠距離を移動する負担は時間と費用の両面で決して軽くない。1次面接など初期段階で取り入れられ負担が減るとなれば、応募の裾野はより広がるのではないか▼インターネット交流サイト(SNS)が普及し、いつでもどこでも誰とでも、容易につながることが可能になった。ただ世の中がどれだけ便利になっても、インターネットですべてが済むわけではない▼米シリコンバレーなどでスタートアップ企業支援を手掛けてきた経営者が「いまだにフェース・トゥー・フェースが大事だ」と話していた。実際に会って信頼関係を築き、それからSNSなどでコミュニケーションをとっていくという▼便利さを生かしつつ本質から外れずツールを使いこなす。そこが工夫のしどころなのだろう。

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