2019年7月22日月曜日

【凜】三菱地所設計・工藤玲さん

 ◇中立的な立場で最適提案◇

 建築物の意匠設計を手掛けたいと思い大学で建築を学んだ。学生生活を楽しむ中で、建築プロジェクトの発注者と寄り添えるCMr(コンストラクションマネジャー)になることを決意。三菱地所設計の採用試験を受け入社が決まった。

 コンストラクションマネジメント部に配属になった時、周りは経験豊富な先輩ばかりだった。プレッシャーは感じたが、学生時代から望んでいた仕事に携われるという喜びを力に変え、プロジェクトと向き合ってきた。

 印象に残る仕事は文房具専門店「銀座・伊東屋」の建て替え事業。約半年をかけて試行錯誤し店内に野菜工場を配置するアイデアを発案した。発注者にも受け入れられ「楽しみながら買い物ができる体験型の店舗を具現化できた」と胸を張る。担当した岩手県の「宮古市中心市街地拠点施設整備事業に係るCM業務」が日本CM協会の2019年度「CM選奨」で優秀賞に選ばれたことも、節目の一つだ。

 CMrは「中立的な立場でコストや全体の工程を調整する仕事。顧客にとって最適な提案を行えるかが腕の見せどころ」と話す。「事業に携わる関係者がプロ意識を持って完成させる」大切さも常に心に留めている。

 入社から10年。キャリアアップを目指しながら、後輩育成にも心を砕く。「社内外から頼られる存在」を目指して、これからも前を向き続ける。

 (コンストラクションマネジメント部、くどう・れい)

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