2019年7月17日水曜日

【回転窓】五輪のレガシー

取材でお世話になった山形県東根市の担当者から毎週、市の行事などを知らせるメールが届く。先週のメールにはハンドボール・ドイツ代表チームのキャプテンが同市を訪問し、学生らに技術指導するとあった▼同市は2020年東京五輪でドイツのホストタウンを務める。同国のホストタウンは東根市以外にも15を超える自治体が手を挙げている。五輪選手などとの交流のほか、在日ドイツ大使館などでミーティングを開き、同国各都市との情報交換も行っている▼ホストタウン制度は、全国の地方自治体と東京五輪大会に参加する国・地域が人的・経済的・文化的交流を行う目的で、政府が2015年に登録の受け付けを開始。総数は今月2日時点で346件にも上り、自治体数は414、相手国・地域が134に達している▼自治体の中には日ごろ外国人が訪れることが少ない地域もあるかもしれない。地方の小さな自治体が積極的に国際交流に取り組み、地元の魅力を発信することは地域の活性化につながる▼20年の東京五輪開催の縁で地方の自治体が海外の国や地域と交流を深める。これこそ五輪のレガシー(遺産)になる。

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