2019年7月16日火曜日

【施工は東亜建設工業】関空1期島の東護岸かさ上げ、対策工事進む

 関西国際空港(大阪府泉佐野市)を運営する関西エアポート(大阪府泉佐野市、山谷佳之社長兼最高経営責任者〈CEO〉)は、2018年9月の台風21号による1期空港島への越波・浸水被害を受け、本年度からハード対策として護岸かさ上げ工事に着手している。10日には、1期島東側護岸で先行して進められているコンクリート打設工事の現場が報道関係者に公開された。

 工事名称は「19年度関西国際空港1期島東側護岸嵩上工事」。施工を東亜建設工業が担当しており、工期は19年3月~21年3月末。東側護岸の延長約4キロで1・7メートルのかさ上げを行う。昨年の台風21号時の越波被害を踏まえ、従来の設計波(50年確率波)を改定、1期島北側・東側・南側護岸の必要高が見直されていた。

 東側護岸のかさ上げでは、準備工として5月から護岸外側の全域にブラケット足場を設置。足場の完成後、木製パネルを使用し上部工型枠を組み立て、7月からポンプ車を用いた上部工コンクリートの打設工事を開始した。北側護岸(延長約1キロ)と南側護岸(同1キロ)のかさ上げも、20年度に別途着工する予定。

 東側・南側護岸のかさ上げを完了した箇所から順次、20年度以降に消波ブロックの設置に着手する。東側護岸の北側一部と北側護岸のみ、近接する連絡橋取り付け部に配慮し消波ブロックを設置しないため、2・7メートルのかさ上げを実施する。このほか越波対策として、東側護岸かさ上げに伴うA滑走路・誘導路のかさ上げや南側護岸での防潮壁の設置も進める。

 北側・東側・南側護岸のかさ上げは20年度末、消波ブロック設置は22年度末までに完了する見込みだ。

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