◇2人の1級鉄筋技能士誕生◇
東京都鉄筋技能推進協議会が実施している「鉄筋技能士」検定で、2人の女性1級鉄筋技能士(組み立て作業)が誕生した。女性の1級取得者は過去20年を見ても数人しかおらず、「2人も合格したのは異例」という。
合格したのは新妻鋼業の藤田芹香さん(写真㊧)と藤工業の柴田実里さん。藤田さんは工業高校の建築科を卒業し、RC造の大きな建物が造りたいと思い同社に入社。すぐ現場に出て1年目に3級、2年目は2級を取得。3年の実務経験を経て1級に挑戦した。
「検定に備え、朝5時から加工場に行き鉄筋の組み立ての練習をしました。試験は緊張しましたが、社長に言われていた2段筋の間隔に気を付けて組み立てました」
柴田さんはまったく別の職業からの転職組。ものづくりがしたいと思い今の会社に入った。加工場でみっちり4年の経験を積み、工場長の勧めもあっていきなり1級に挑戦した。
「仕事の空いている時間を利用して半年以上鉄筋の組み立てを練習しました。いろんな人にアドバイスしてもらいました。試験は練習通りにできたので、これで終わったと思い、ほっとした」
合格後、周囲から「1級を持っているんだ」と言われると、2人ともうれしくなるという。藤田さんは「次は建築士にトライしたい」、柴田さんは「1級施工図の資格を取得したい」と、新たな夢に向け動きだしている。
(ふじた・せりか、しばた・みさと)
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