2021年6月9日水曜日

【環境アセス書案の縦覧開始】内幸町一丁目街区開発(東京都千代田区)、3地区で総延べ110万㎡規模に

施設群の完成イメージ。右から南、中、北の各地区(環境アセス書案から)

  帝国ホテルらが東京都千代田区で検討している「(仮称)内幸町一丁目街区開発計画」の概要が明らかになった。約6・5ヘクタールの区域を北、中、南の三つの地区に分け、異なる事業者がプロジェクトを進める。2037年度にも全体供用を開始する。

 同街区(内幸町1)は西側の日比谷公園、東側のJRの線路に挟まれている。帝国ホテル東京がある北地区、NTT日比谷ビルなどを含む中地区、東京電力ホールディングス(HD)の本社などが立地する南地区に分かれる。

 北地区(約2・4ヘクタール)の事業者は帝国ホテルと三井不動産。I期工事として24年度から「帝国ホテルタワー」を解体。オフィスや宿泊施設が入る「ノースタワー」(地下4階地上46階建て、高さ約230メートル)を30年度に完成させる。31年度に「帝国ホテル本館」の解体を開始し、II期工事に着手する。宿泊施設を配置する「新本館」(地下4階地上29階建て、高さ約145メートル)の建設などを36年度までに終える。新築する2棟は総延べ約42万平方メートルとなる。

 中地区(約2・2ヘクタール)は▽NTT都市開発▽公共建物▽東京電力パワーグリッド(東電PG)▽三井不-の4社が事業者。地下6階地上46階建て延べ約37万平方メートル、高さ約230メートルの規模となる。オフィスや宿泊施設、商業、ホールを設ける。基本設計はNTTファシリティーズ。22年度の解体着工、29年度の竣工を想定する。

 南地区(約1・9ヘクタール)の事業者は▽第一生命保険▽中央日本土地建物▽東京センチュリー▽東電PG-の4社。地下5階地上43階建て延べ約31万平方メートル、高さ約230メートルのビルを整備する。オフィスや宿泊施設、商業、ウェルネス促進施設が入る。22年度に解体を始め、28年度の竣工を目指す。

 8日から東京都庁などで3地区の環境影響評価(環境アセス)書案の縦覧が始まった。環境影響調査業務は日建設計が担当。NTT都市開発と三井不は、19年12月の内閣府東京圏国家戦略特別区域会議で、都市再生プロジェクトに事業を追加提案した。

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