戸田建設は10日、1平方ミリ当たりの設計基準強度が150ニュートン級の超高強度コンクリートを使ったコンクリート充てん鋼管柱(CFT柱)の施工法を確立したと発表した。地震に対する安全性を確保しつつ柱断面の縮小と柱本数の削減が可能で、自由でゆとりある大空間を実現する。現在建設中の新TODAビル(東京都中央区)で2022年度に実施工を行う予定だ。
超高強度コンクリートは粘性が高くCFT柱への充てん性確保が難しいという課題がある。さまざまな要素実験や実大施工実験の結果に基づき、コンクリートの調合設計やCFT柱内に配置するダイアフラムなどの鋼材形状、充てん施工手順に工夫を凝らした。
密実なコンクリート充てんと確実な強度発現を可能にするため、粘性を低減できる低発熱系セメントにシリカフュームを混ぜて製造したセメントなどを使用。通常はダイアフラム外縁に設ける空気抜き孔を内側にも設け、ダイアフラム下部への充てん性を高めた。
鋼管上部からコンクリートバケットと打ち込みホースを使って落とし込む充てん工法も工夫。コンクリートバケットに取り付けるホース径を最適化することで最適な打ち上がり速度を維持できるようにした。
実験の結果、材齢91日の鋼管柱内のコンクリートが1平方ミリ当たり150ニュートンを超える強度を発現。ダイアフラム下の充填率も95%以上確保できることを確認した。
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