関東地方整備局は、生コンクリート廃棄物を資源として活用する技術研究開発の実証実験を、12月6日に関東技術事務所(千葉県松戸市)で実施する。現場で余り廃棄物となる「戻りコン」を処理し、「造粒ポーラスコンクリート」として再利用する。横浜国立大学の細田暁教授との共同研究の一環。「大学等研究機関とのマッチング」で採択された技術を実地で検証し、施工性や実際の機能を確かめる。
細田教授の研究室はコンクリート廃棄物から回収した細骨材、粗骨材、上澄み水に、高炉セメントを加え作る造粒ポーラスコンクリートの研究開発を進めている。またセメントを使用せず海水と高炉スラグなどの代替材料を使った造粒ポーラスコンクリート「granZ concrete(グランツ・コンクリート)」も開発した。
実証実験では造粒ポーラスコンクリートを舗装路盤材として使用すると想定し、5メートル×3メートルの区域で下層路盤に見立てて施工する。このほかグランツ・コンクリートの雑草抑止効果を確かめるため隣接エリアに10センチの厚さで敷き詰める予定だ。コンクリート廃棄物に造粒化剤を添付して粗骨材を除去して混和材とする研究も行っており、この混和材を流動化処理土に適用するための実証も実施する。
施工後は定期的にモニタリングして強度や透水性の変化を確認する。戻りコン活用の道が開ければ、産業廃棄物として処分されているコンクリート廃棄物を減らすことができ、環境負荷の低減が期待できる。共同研究には奥村組土木興業が参画している。
source https://www.decn.co.jp/
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