大成建設は、高炉スラグが60~70%程度混合された環境配慮コンクリートを自社の場所打ちRC杭工法「T-EAGLE(イーグル)杭工法」に適用できる品質・施工管理方法を確立し、ベターリビングから建設技術審査証明を取得した。
JISの高炉セメントC種に相当し、普通ポルトランドセメントの配合によるRC杭に比べ、二酸化炭素(CO2)排出量を最大で60%程度削減できる。
一般的な場所打ちコンクリート杭工法では、高炉セメントC種を用いたコンクリートの適用に関して技術証明を取得している事例がない。これまで建築物ごとにコンクリート強度を確認するなど個別に品質を実証する必要があった。
同社が適用する環境配慮コンクリートが「T-eConcrete/建築基準法対応型」。ポルトランドセメントの高炉スラグ微粉末への置き換え率が60~70%で、高炉セメントC種相当に該当する。
高炉セメントC種は低水和熱と化学抵抗性に優れる一方、流動性が低下しやすいなど技術的な課題もある。同社では添加剤の調整で流動性と流動保持性に留意した配合を実施。実大杭に打設する現場実証実験を行った結果、普通ポルトランドセメントによる場所打ち杭と同等以上の強度と耐久性があることを確認した。
環境配慮コンクリートが使用できるRC杭工法として技術認証を得た「T-EAGLE杭工法」は2019年にシステム計測(東京都墨田区、久保豊会長)と共同開発。杭にこぶ状の拡径部を2カ所設けることで、支持地盤に対する支圧面積が増大し鉛直支持力を高める。脱炭素社会の実現に向け建築物の基礎工法として積極的に提案していく。
source https://www.decn.co.jp/
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