2022年11月17日木曜日

首都高速会社/高速大師橋の大規模更新が大詰め、300mの新設桁完成

 首都高速道路会社が、大規模更新事業を進めている高速1号羽田線「高速大師橋」(東京都大田区~川崎市川崎区)の架け替え工事が大詰めを迎えている。既設橋梁の下流側に仮置きしていた延長約300メートル、重量約4000トンの橋桁をベントと呼ばれる設備でスライドさせながら架設する。同社は16日、完成したばかりの橋桁を披露。工事に伴い2023年5月下旬から約2週間の通行止めを行う予定だ。
 高速大師橋は大田区羽田2、3丁目~川崎市川崎区殿町1丁目を結ぶ橋梁。1968年11月に開通し、上下線を合わせて1日当たり約8万台の重交通を支えている。完成から約50年がたった橋には約1200カ所以上でひび割れが発生。多摩川の流れを阻害しないように橋脚の間隔が長く、軽量化した橋梁はたわみやすい構造となっている。
 首都高速会社は長期的な安全性の確保を目的に、既設橋梁の架け替え工事を計画。施工を大成建設・東洋建設・IHIインフラシステム・横河ブリッジJVが担い、18年1月に着工した。橋長は292メートル、幅員を既存の16・5メートルから18・2メートルまで広げる。橋梁形式は鋼3径間連続鋼床版箱桁ラーメン橋。総事業費は437億円で、既設橋の撤去を含めて25年度に工事を完了する予定だ。
 現場では既設橋梁から下流側に30メートル離れた位置に、ベントで支持した新しい橋桁を整備。「横取り一括架設工法」を採用して仮置きした状態から横方向にスライドさせる。現時点の進捗(しんちょく)率は70%程度という。
 首都高速会社は同日、4月以降に組み立て作業を進めていた橋桁を報道公開した。今後は既設橋梁の撤去を経て、新設橋梁を設置する。23年5月下旬に▽高速神奈川1号横羽線大師入り口~高速1号羽田線平和島出口▽高速1号羽田線昭和島JCT~高速湾岸線東海JCT-の上下線各区間を通行止めして工事を行う。

横移動して架設する新しい橋梁(手前)。奥に見えるのが既設橋梁(16日撮影)

source https://www.decn.co.jp/

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