国土交通省は都市開発のGX(グリーントランスフォーメーション)を実現するため、外部有識者会議で施策の具体化検討を開始した。地方都市で地域エネルギーマネジメントシステム(CEMS)の導入を促す新たな支援策や、民間資金でグリーンインフラを整備する取り組みへのインセンティブの在り方などを議論する。年度内をめどに施策の方向性をまとめ、必要経費を来夏の2024年度予算概算要求に盛り込む。
社会資本整備審議会(社整審、国交相の諮問機関)都市計画・歴史的風土分科会都市計画部会「都市計画基本問題小委員会」(委員長・谷口守筑波大学システム情報系社会工学域教授)の会合を25日に東京都内で開いた。
CEMSは特定の地域内の複数の建物をエネルギー導管で接続。熱や電気の供給を面的に管理し、地域全体のエネルギー効率や防災性を高める。現在は全国の136地域で稼働しているが、国交省によると過半数が東京都内に所在しており地方都市での導入促進が課題。総数も2000年代初頭の約150地域をピークに減少している。同省は新たな導入支援策を設ける方針で、会議で制度設計を詰める。
民間によるグリーンインフラの整備も促進する。二酸化炭素(CO2)の吸収に加えて雨水の浸透による防災力向上や、緑地を活用した地域活性化などに期待している。現在は大規模な再開発プロジェクトで、自発的な環境貢献として緑地が整備されるケースがある。国交省は量や質を一層高めていく方針で、投資を呼び込むための新たな認証制度の創設などを視野に入れている。
会議ではこのほか、地方自治体に自発的に都市の脱炭素化に取り組んでもらうための方策なども検討する。
source https://www.decn.co.jp/
0 comments :
コメントを投稿