清水建設は高速道路の大規模更新工事で、合成桁のコンクリート床版撤去プロセスが効率化できる切断技術「床版クールカット工法」を開発した。水平、鉛直切断に対応可能なユニット型のワイヤソー切断装置を使用。床版と鋼桁接合部を床版上から橋軸直角方向に水平切断する。接合部の切断前に桁間の床版を先行撤去する従来工程が省略できるなど、約20%の生産性向上効果を見込む。
床版クールカット工法に利用する切断装置「基礎躯体クールカット」は主に基礎構造物のブロック切断の効率化を目的に開発した技術。対象ブロックの外周3辺に設けたスリットの底部にワイヤソーを落とし込んだ後、残る1辺に配置した切断装置側にワイヤソーを横引きすることでブロック底面を水平切断する。
同工法では切断装置の横引き切断機能を利用。床版と鋼桁の接合面上部を鋼桁の側面側から水平方向に切断する。1ブロックの切断距離が桁幅分に限定されるため、ワイヤソーの張力が安定し切断精度が向上。鋼桁の損傷を防ぐため切断時に残しておく床版コンクリートの厚みを20ミリ程度まで縮減でき、ウオータージェットによる残コンクリート除去作業も軽減できる。
合成桁の床版取り換え工事では既設コンクリート床版の撤去時間が全作業の約3割を占める。容易に移設できるユニット型の切断装置の導入効果を含め、撤去作業に必要な時間を大幅に削減できるため、同工法を積極的に採用していく。
source https://www.decn.co.jp/
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