2016年11月16日水曜日

【赤い三角屋根、復活へ】東京都国立市、旧駅舎再築でJR東と土地売買契約

03年頃の国立駅南口。赤い三角屋根が市民らに親しまれていた
(提供:東京都国立市)
JR中央線の高架化に伴い06年に解体された旧国立駅舎の復元事業で、東京都国立市がJR東日本と再築用地売買契約の覚書を交わした。用地取得費の予算計上など必要な手続きを済ませた上で、17年2月までに正式契約する。

 駅舎を復元するため、市は15年11月にDB(設計施工一括)方式で「旧国立駅舎再築事業」を発注。公募型プロポーザルで委託先を竹中工務店に決めた。すでに基本設計を行っており、来年2月から実施設計に入る。着工は18年春、完成は20年2月下旬を予定している。

 旧国立駅舎は1926年に竣工した「赤い三角屋根」が特徴の建物。復元では市がJR東日本から引き渡され保管している部材や保有資料を使い、大正15年の開業当時の姿を蘇らせる。建設地は国立駅南口の隣接地で、旧駅舎があった場所(国立市東1の1の66他)。旧駅舎には明治~大正期の建築物に多く見られた「キングポストトラス」と呼ばれる構造技法が使われており、解体前は市の有形文化財に指定されていた。

 完成後は、観光案内所や旧駅舎の模型やパネルを置く展示スペース、多目的スペースを内部に配置。市のシンボルとして新しい役割を果たすことになる。

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