2016年11月16日水曜日

【輝く!けんせつ小町】中日本高速道路名古屋支社・川島陽子さん

 ◇女性自身が考え、働きやすい職場づくりを◇

 「みんなが一つの目的に向かって、ワイワイとにぎやかに仕事ができる」。大学で土木コースを選択したのは、こうした理由からだった。ただ、実際に建設現場の仕事に携わるまでには、いろいろな仕事を経験した。

 01年に日本道路公団(当時)に入社。最初に配属されたのは、高速道路の交通量データを基に渋滞・事故対策などを行う部署。2年後に横浜の管理事務所に異動し、そこでは高速道路の老朽化対策を検討した。その後、05年の公団民営化を前に本社広報・サービス室に移り、新会社のブランディングを担当した。「少し変わった経歴です。ブランディングは民営化後の企業像を考え、そのために必要な社員の意識改革や外部向けのロゴマークなどを制作し、企業イメージを定着させるものです。その担当でした」。

 民営化後、中日本高速道路へ。その新会社でも広報室でブランディングを引き続き担当した。10年4月に豊田工事事務所に異動し、念願の建設現場の仕事に携わった。「東海環状道と新東名高速が接続する豊田東ジャンクション付近の建設工事を担当させてもらいました。初めての現場で大変でしたが、楽しかったです」。特に東海環状道を通行止めし、橋桁を一括架設した時のことが印象に残る。

 「夜間に橋桁を架設するのですが、工事の段取りだけなく、通行止めのタイミングなど各種の調整作業なども任されました。明け方、空がうっすらと明るくなり、昨日まではなかった橋桁が架かっている姿を見た時の感動は忘れられません」

 4年間現場に携わり、14年に現部署に異動。渋滞対策などの今の仕事に加え、2年前から支社の総合職の女性社員を集め、女性が働きやすい職場づくりの検討も進めている。その成果として自社の福利厚生制度を解説した制度ブックを制作・配布したほか、働きやすい女性用作業服も製作中だ。

 「建設業界では女性が最近注目されていますが、私たち女性自身ももっと働き方を考える必要があります。出産や育児などのライフイベントに対し、どう乗り越えるのか、働く女性自身がいろいろな知識を得て、将来イメージを具体的に会社に説明できるようにしなければいけません。それが会社にとっても、働く女性にとっても大切だと思います」

 名古屋工業大工学部卒、愛知県春日井市出身。趣味はしとやかに「茶道」という。

 (保全・サービス事業部交通技術チームサブリーダー兼本社人事部人事チームサブリーダー、かわしま・ようこ)

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