2016年11月21日月曜日

【回転窓】技術の用途は工夫次第

 通勤に利用する駅で、開業した昭和30年代以来という大規模な改良工事が進み、一部が先行開業した。改札階からホームに降りる橋上式の駅舎に生まれ変わり、出入り口への行き来や乗り換えが便利になった。バリアフリー設備も充実し、子連れやお年寄りに好評という▼工事を担当しているゼネコンは、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を駆使。そのデータを利用した運転士目線の動画が、施主との打ち合わせだけでなく運転士の安全教育ツールにも使われたそうだ▼建設現場の生産性向上に関するシンポジウムが各地で催されている。その中の一つで、「1970年代に始まった技術開発が今の情報化施工につながっている」というベテラン道路舗装技術者の意見を聞いた▼自動化など舗装の情報化施工は、事故を減らすと同時にデータの作成・入力など力仕事ではない労働力需要を生み出し、女性の活躍の場を広げた。女性技術者は測量機器メーカーやレンタル会社でも着実に増えている▼技術は使う側の工夫で用途が広がり、付加価値を生む。未来につながる開発に意欲的な技術者にエールを。


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