便利な生活に一度慣れてしまうと、後戻りするのはなかなか難しい。さまざまな店の年中無休・24時間営業というのも便利な生活を支える大きな要素の一つだろう。好きな時に欲しい物が何でも手に入る。これほどの便利はあるまい▼最近、そこに小さな変化が起き始めているらしい。先日、ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」が24時間営業をやめると報じられた(朝日新聞18日夕刊)。大手百貨店が正月の初売りを従来より1日遅い3日にしたり、かつては週に1日あった定休日を復活させたりする動きもある▼店舗が営業すれば、納入業者やテナントも休めない。年中無休や24時間営業の見直しには、店で働く人に加えて、取引業者などの間にも「英断」と称賛する声があるようだ▼便利な生活に慣れ切ってしまうと、それを誰が支えているのかというところまでつい目が行かなくなる。お客相手のサービス業では機械がすべてをやってくれるわけではない。それが低賃金の長時間労働に支えられているとしたら▼働き方改革の議論が活発化している。消費者も便利過ぎる生活を見直す。そんな視点も必要ではないか。
0 comments :
コメントを投稿