2017年6月5日月曜日

【凜】日本道路関東技術センター・坂本祥子さん

 ◇女性技術職の目標になりたい◇

 1994年に入社した当時、先輩や同期に技術職の女性が数人いたが、今も働き続けている女性は少なく、大卒女性技術職の先駆け的存在だ。3児の母。第1子の出産は2002年。1年の産休・育児休業を経て職場復帰した女性技術者は社内で初めてだった。「当時は技術研究所の勤務で、ある程度働きやすいんじゃないか」と思っていたが、実際には育児と仕事の両立は難しかった。

 子どもが小さいうちは病気などで保育園から呼び出され、早退することも多かったが、「根底には、出産しようが何をしようが働くぞという意志があった」。

 そこで働き方を変えた。「その日にやれる仕事は必ずその日に終わらせる」を基本に毎朝、一日の計画を立てて一つずつこなし、翌日の予定をしっかりメモ。急な呼び出しにも対応できるよう準備する。「研究所で行う試験はやり方が決まっているものが多い。準備さえしておけば他の人へ引き継げる環境にある」。復帰から1年が過ぎた頃、現在勤務する関東技術センターへ配属されたことも、育児と仕事の両立を後押ししてくれた。

 現在の目標は技術士資格の取得。「子育てをして夕方には会社にいない私には男性と同じ仕事の仕方はできない。その中で周りに認めてもらうにはまずは資格を持つこと。数少ない女性技術職の最年長として、目標になりたい」。

 (さかもと・さちこ)

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