2017年7月19日水曜日

【こちら人事部】前田建設/挑戦の精神と逃げない心が大事

 ◇次の100年支える人材を◇

 1919年に福井県で創業して以来、時代のニーズに合わせたさまざまな挑戦を行ってきた。採用を担当する村松賢一人事部人事グループリーダーは、会社の特徴を「同業他社と比べると比較的歴史が浅い。先達はこの若さを武器に、必死に背伸びしながら業界の中に現在の地位を築いてきた」と話す。

 この98年の間、当時世界最長・最深の海底トンネル(青函トンネル)や東洋一のロックフィルダム(高瀬ダム)、日本初の開閉式屋根ドーム球場(現福岡ヤフオク!ドーム)、国内最高階の超高層住宅(勝どき6丁目再開発)、PFI法に基づく日本初の本格的PFI事業(千葉市消費生活センター・計量検査所複合施設PFI特定事業)、仙台空港や愛知有料道路のコンセッション(公共施設等運営権)事業など、時代のニーズに合わせた技術的な課題、新たな事業スキームへの参入に率先して対応するなど、挑戦を通して成長を続けてきた。

 現在進行中の3カ年経営計画(16~18年度)でも環境経営をさらに進化させた「CSV(共有価値の創造)経営」や従来型の請負事業だけに頼らない「脱請負」の業界ナンバーワンを掲げている。「先達の挑戦の精神を受け継いで、決して難題から逃げることなく、次の100年を切り開き、支える熱い思いを持った人に集まってほしい」(村松氏)と、ものづくりに興味があることはもちろん、「使命感がある」「逃げない」ことをポイントに挙げる。

新入社員研修では東日本大震災の被災地で植樹活動も。環境経営の大切を学んだ
そうした人材の発掘に当たっては「前田の人を感じてもらいたい。人を見れば、絶対に前田建設の魅力が分かってもらえるはず」(同)と、長期(2週間)・短期(1日)のインターンシップの受け入れや、現場見学会の開催など、同社の施工現場を実際に見て、社員と直接話す機会を積極的に設けている。

 社員教育は、入社から5年次までを基礎教育期間とし、各年次での集合教育と職場でのOJT教育を組み合わせた若手の人材育成を行っている。本年度は、新入社員の集合研修の充実を図るとともに、1年間の計画的な職場ローテーションで実戦的スキルを確実に身に付けるための新しい育成プログラムも開始。入社後の1年間は仮配属期間として計画的にさまざまな能力開発の機会を与えることで、戦力化し自立した人材の育成を目指す。

 「当社には若手のうちから責任ある仕事も任せてもらえ、失敗を恐れずに挑戦を許容する社風がある」と村松氏。「会社の規模や処遇、安定性などインターネットで手に入る情報も必要だが、実際に働いている社員や、その社員のベースになる社風を知ることも大切。何十年後に自分が活躍する姿を想像できる会社に就職してほしい」と会社選びのポイントを話す。

 《新卒採用概要》

 【新卒採用者数】男性103人(うち技術系84人)、女性13人(9人)(2017年4月入社)

 【3年以内離職率】9・2%(14年度新卒)

 【平均勤続年数】男性19・1年、女性12・5年(17年3月末時点)

 【平均年齢】43・2歳(17年6月末時点)

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