日本工営グループの英国建築設計大手BDP(マンチェスター)は、英国議会が入るウエストミンスター宮殿(ロンドン・ミルバンク)の大改修事業の建築設計業務を受託した。
米国のコスト管理会社のCH2Mとの共同受託で、本年度に支払われる費用は両社で1200万ポンド(約17億5000万円)。英国議会が実施した設計コンペティションでアライズ・アンド・モリソン、フォスター・アンド・パートナーズ、HOKなどと競合したが、BDPの提案が最高評価を得た。
ウエストミンスター宮殿はテムズ川のほとりにあり、全長280m、高さ(時計塔)96mで、上院と下院の議事堂が入っている。建物と設備は19世紀半ばの再建以来、大規模な修復・改装がまったく加えられていないため、老朽化が激しく、英国議会は安全性を確保する観点から大規模修復の実施を決めた。
業務内容は、建物全体の保全、機械・電機系設備の修繕に加え、建物全体の警備に関する戦略立案やアスベスト除去の実施計画、防火システムの改善提案など。大改修は2020年までに終える予定だ。
今回の改修に先立ち、国会議事堂の機能を宮殿北側に近接する複数の建物に一時移転させるが、そのための改修設計業務もBDPが受託している。
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