◇伊良部島計画、前田建設で着工◇
不動産各社がラグジュアリーリゾート市場で攻勢を強めている。森トラストは18日、沖縄県宮古島市の伊良部島でラグジュアリーホテルの本体工事に着手し、同日現地で地鎮祭を開いた。
設計は坂倉建築研究所、施工は建築と昇降機工事を前田建設、空調と衛生設備工事を竹村コーポレーション、電気設備工事をきんでんが担当。18年の完成を目指す。
計画名称は「(仮称)沖縄伊良部島計画」。計画地は宮古島市伊良部伊良部長底原818の5ほか(敷地面積9027平方メートル)。伊良部島南部の観光地「渡口の浜」に近接する。森トラストは地元企業の宮古島LaLaリゾートから土地を取得した。
ホテルの規模はRC造地下1階地上4階建て延べ約5500平方メートルで、客室は約60室。全室オーシャンビューで、一部客室にはプライベートプールを設ける。誘致するホテルブランドは未定。
森トラストは、沖縄県本部町の約34ヘクタールの土地でもホテル開発を計画している。同恩納村では、既存ホテルの大規模なリノベーションを行い、リゾートホテル「シェラトン沖縄サンマリーナリゾート」をオープン。未利用地で新たな開発も検討している。
◇20年までに6施設開業◇
両社は共同で高級旅館の運営・コンサルタントを担うKHリゾートマネジメントを15年7月に設立し、各地域の特性を生かした施設の整備・運営を進めている。現在、3施設(熱海、箱根)を運営中。新たに6施設の開業に向けて設計、建設工事を進めている。各施設の総合監修・基本計画・デザインはTKN・ARCHITECTが担当。開発投資額は1件当たり40億円程度を見込む。
19日に行った両社合同の事業説明会で、ヒューリックの高橋則孝常務執行役員は「市場でのブランド力を高めるためにも開発中の6物件に続き、新たに3、4件程度は開発していきたい」と表明。KPGの加藤友康社長は「ふふシリーズではハード・ソフトの細部まで作り込み、世界に発信できるトップリゾートを目指す」と語った。
現在開発中の6施設の概要は次の通り。▽件名(所在地)=〈1〉施設規模〈2〉開業予定〈3〉設計・施工者等。
▽河口湖ふふ(山梨県富士河口湖町水口)=〈1〉延べ床面積4383平方メートル、32室〈2〉18年10月〈3〉設計・施工は竹中工務店
▽熱海ふふANEX・木の間の月(静岡県熱海市水口町15)=〈1〉6室〈2〉19年春
▽奈良ふふ(奈良市高畑町1184の1)=〈1〉延べ床面積4444平方メートル、30室〈2〉19年春〈3〉デザイン監修は隈研吾建築都市設計事務所、設計・施工は淺沼組
▽京都ふふ(京都市左京区南禅寺草川町43)=〈2〉19年春〈3〉設計は日建設計、施工は竹中工務店
▽日光ふふ(栃木県日光市本町1573の8)=〈1〉22室予定〈2〉19年秋〈3〉設計は久米設計、施工は東武建設
▽強羅ふふ(箱根エリア)=〈2〉20年春〈3〉設計・施工は大成建設。
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