日本スポーツ振興センター(JSC)は、28日の定例記者会見で2020年東京五輪のメインスタジアムとなる新国立競技場(東京都新宿区ほか)の五輪後の利用・運営方法の可能性について説明した。民間活力を生かす工夫の一つとして、コンセッション(公共施設等運営権)方式が有効な手法の一つになるとの認識を示した。
国は、五輪後の新国立競技場を球技専用として改修する案や、運営手法にコンセッション方式を導入する案などを検討中。政府の関係閣僚会議で9月に方向性が決定する見通しだ。
JSCの幹部は「これだけの大規模施設で球技専用となれば、民間の知恵を借りなければならない」と説明。コンセッション方式の導入が決まった場合、民間事業者を把握する方法や、事業スキームなどを検討するための支援業務を年度内に委託し、来年度に本格的な市場調査を実施する考えを明らかにした。
JSCは「まずは民間の知恵も借りて実施方針をつくる。その後、事業者公募の準備、五輪後の施設改修を経て、民間事業化という手順になる」との見通しも示した。
新国立競技場の建設工事で協力会社の社員が過労自殺したとされる問題については、「労働基準監督署の調査にしっかり協力する」と説明。その上で、「工事のフェーズが移れば、持ち場の状況も変化する。超過勤務が発生しないよう気を配り、必要に応じ現場の人員増などを施工者と話し合う」と対策を示した。
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