あなたは若い人たちに明日の建設産業をどう語りますか-。国土交通省の有識者会議「建設産業政策会議」がこのほど取りまとめた報告書は、そんな問い掛けで始まる▼「誰のための、何のための建設産業なのか」といった原点に立ち返ったテーマから働き方改革や生産性向上など多岐にわたる重要課題までを網羅。風呂敷を広げ過ぎではとも思ったが、終わってみると、密度の濃い政策提言がまとまった▼100項目以上の施策が盛り込まれているが、通底する最大の問題意識は「担い手の確保」だ。生産年齢人口の減少は他の産業にも共通した課題であり、若い人たちに建設産業に振り向いてもらわなければならない▼冒頭の問い掛けにはそんな思いが込められている。答えは報告書には書かれていないが、答えを導き出すための施策の方向性は示された▼建設産業の未来を語るのはこの産業に関わるすべての人たち。その言葉の中に「将来は今までと異なる次元の建設サービスを提供する夢や希望に満ちた産業であることが含まれていなければいけない」とある。本紙も一員として若い人たちに語る言葉を探していきたい。
0 comments :
コメントを投稿