2017年7月25日火曜日

【回転窓】言い得て妙のネーミング

コピーライターの岩永嘉弘さんが自著に書いている。ネーミングによって〈初めてそのモノやコトに命が吹き込まれるのです〉(『ネーミング全史』日本経済新聞出版社)▼商品であればその売れ行きに大きく影響するのがネーミングの良しあし。とはいえ商品名が独り歩きしてもいけない。ネーミングの大切さを「命が吹き込まれる」と表現するのもうなずける▼建設分野の商品にも言い得て妙のネーミングは多い。ジェイアール東日本コンサルタンツが開発し、建設現場や工場などで採用実績を伸ばしている「メットフォン」もその一つだろう。ヘルメットに装着する音声ガイドシステムで、見学会などで案内役の声が聞き取りやすくなると評判の商品だ▼現場では見学会を開く際も作業を止めるわけにはいかず、重機や工具の音がする中での説明となる。そんな時に見学者もヘルメットをかぶるだけで説明の声が明瞭に聞こえるのはうれしい▼これまでに改良が重ねられ、現在の商品名は「メットフォンIII」。商品をすぐに連想できるネーミングがよい。現場取材や見学会で話題の3代目を利用できるのを楽しみにしたい。

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