「これからは広域観光。観光資源を磨く必要もある」。12日に仙台市で開かれた経済フォーラム「がんばろう!東北」。かみのやま温泉(山形県上山市)の旅館の若おかみがさわやかな着物姿でそう意見を発表した▼人口減少の悪影響が忍び寄り、旅行者に一日でも長く滞在してもらう必要があると。地域の魅力を高め、情報を発信し、連泊してもらうために隣県の観光地の情報も提供するという▼かみのやま温泉一帯は、名産の「かみのやまワイン」の実力を生かす町おこしが盛ん。上山市は乾杯をワインで行う「乾杯条例」を14年に定め、ワイン事業者の取り組みを支援。地域の人々もSNS(インターネット交流サイト)で熱心にPRする▼今年で4年目、かみのやま温泉が舞台の浴衣とワインのコラボレーションイベント「やまがたワインバル」(7月8、9日)には5000人以上が来場。東北最大規模のワインイベントとして定着した▼「良い観光資源があってもインフラがないと来てもらえない」。若おかみは高速道路整備を強く求めて発表を終えた。人口減少の時代だからこそ、インフラ投資への期待は大きい。
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