IHIと新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は7日、海流を利用して発電を行う「水中浮遊式海流発電システム『かいりゅう』」を開発し、実証実験に乗りだすと発表した。
実験で使用するのは、沿岸付近を流れている黒潮などの海流の力を発電に活用する水中浮遊式発電装置で、100kW級の発電能力を持つ。実験は8月から鹿児島県十島村口之島沖の海流で実施する予定で、100kW級の海中発電は世界初の試みとなる。
同システムは、対向回転する双発式タービンを装備した発電装置を海底に係留。海中をたこのように浮遊させ、装置に取り付けられた羽根を海流の力で回転させ、発電を行う仕組み。実験で使用する装置の大きさは、全長20m、幅20m、羽根の直径は11m。
海流発電装置の設置イメージ |
IHIらは実証実験で、発電性能や装置の姿勢制御システムの有用性を検証し、2020年の実用化を目指す。有用性が確認できれば、2020年代にも、羽根の直径40m、1基当たりの発電量2000kW級の発電装置を開発し、商業化につなげる。1kW時当たりの発電コストが20円以下になるよう技術開発を進めていく考えだ。
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