取材を担当している中央官庁の定期人事異動が今月あった。例年のことだが、役所内や記者の間で予想していた通りの役職に就いた人もいれば、「まさか」と思う役職に配属された人も。いずれにしても、同じ役職で前任者の仕事とどのような違いを出してくるか、興味深い◆日頃の取材でお世話になり、異動が決まった方のところへあいさつに行った時に必ず聞いていることが二つある。一つは「一番充実していた仕事は?」、もう一つは「一番苦労した仕事は?」◆予想外の回答に驚くこともあるが、「一番充実していた仕事」の理由として多くの人が共通して挙げるのが、「住民や民間事業者から大変喜ばれたこと」。役所仕事には批判も少なくないが、多くの職員はそうした視点で真面目に仕事に打ち込んでいることを改めて知らされる◆暮らしを豊かにし、安全・安心を守るインフラ整備や身近な産業行政を所管する国土交通省などは特に、「住民や民間事業者に喜ばれる行政」が使命といってもよいだろう。新しい役職でもまた「喜ばれる仕事」を、と活躍を期待している。(か)
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