理工系に興味がある女子学生が、将来の働く姿をイメージして進路選択するのを産官学で応援する取り組み「理工チャレンジ」(リコチャレ)。理系女子(リケジョ)の採用に力を入れる各社は夏休みに狙いを定め、職場体験や女性社員との交流などのイベントを企画。自社事業への関心を高めようと知恵を絞る▼インフラ事業者も積極的だ。初参加の中日本高速道路会社は、建設現場や管制センターの見学会を開く。小田急電鉄も工事現場や車両基地の見学のほか、理工系の知識が鉄道事業にどう役立っているかを伝える鉄道教室を開く▼参加者の募集方法にも工夫を凝らす。小田急線車両の中づりポスターでは、女子学生に人気の少女漫画家のイラストとコラボレーションするなど、学生の目を引きつけようと腐心する▼「理工離れ」が言われて久しい教育界。世の中が便利になり過ぎた結果、より便利なモノを自らつくり出そうという考えを持たなくなった-。先日取材した大学教授が今の学生像をそう語っていた▼資源の無い日本で「ものづくり産業」の衰退は国家の危機。次代を担う人材の確保・育成は待ったなしだ。
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