◇建設業が身近な存在に◇
青森県つがる市で生まれ育ち、この春、地元の高校を卒業した。建設業に興味を持ち、インターネットで探した矢島鉄筋工業(東京都墨田区、矢島孝夫社長)を見学したのが1年前。楽しそうな雰囲気と、感じのよい社員の人たちと触れ合えたことが、入社の決め手になった。
4月の入社以来、取り組んでいるのが品質管理。上司と一緒に日々現場を回り、鉄筋の寸法や直径、本数、定着具合などをチェックする。現場で職人になることを希望していたので最初は戸惑いもあったが、「白黒はっきりさせたい性格なので、自分に向いている仕事かも」と笑う。
品質管理は施工の不具合を未然に防ぐ大切な工程だ。仕事に慣れ、覚えることに懸命だが、暑い中で頑張る職人たちが熱中症にならないよう、「水分補給して下さいね」と声掛けするなど気配りも忘れない。
新国立競技場(東京都新宿区など)といった誰もが知る有名な現場で働きたいという思いもある。高校生の頃、建設現場は遠い存在だったが、社会人になってから身近に感じられるようになった。一生懸命に働き、経験したことを盆休みに帰省した時、家族や友人に話すのを今から楽しみにしている。
ゼネコンの女性技術者は増えたが、鉄筋業界ではまだまだ珍しい存在。「もっと女性が増えてほしい」との思いを胸に秘め、自らの仕事と向き合っている。
(やまもと・ななこ)
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