学校が夏休みに入り、全国で工事現場に子どもたちを招待しプロジェクトを紹介したり、建設行政・産業の役割を知ってもらったりするイベントが開かれている。
◇シールドトンネルや車検場、羽田空港を見学◇
見学したのは、中日本高速道路会社が発注した「本線トンネル(北行)東名北工事」(施工=大林組・西松建設・戸田建設・佐藤工業・錢高組JV)。東名高速道路と接続する東名JCTから関越道に接続する大泉JCT(練馬区)までを結ぶ約16・2キロのうち、東名JCTから北側約9キロの北行き線を整備している。
参加者は現場事務所で工事概要の説明を聞いた後、地下に降りてシールドトンネルの工事現場を見学。普段見ることができない地下に広がる大規模な空間に驚きの声を上げていた。ミニクレーンなどの試乗も行われ、子どもたちは運転席で笑顔を見せていた。
参加者は東京運輸支局(東京都品川区)の車検場や、羽田空港(同大田区)の管制塔と滑走路を見学した。見学会は子どもたちが国土交通行政に触れる機会を提供しようと、2002年度から毎年開催している。
◇横浜湘南道路の建設現場を紹介◇
関東地方整備局横浜国道事務所も1日、神奈川県藤沢市の横浜湘南道路トンネル工事の現場で「道路工事現場こども見学会」を開いた。普段は立ち入ることができないトンネル工事の現場を間近で見た参加者は建設業の魅力を感じ、有意義な夏休みの一日を過ごした。
見学会には神奈川県近郊に在住の小中学生と保護者17家族40人が参加。横浜国道事務所の職員が横浜湘南道路、現場を統括する坪井広美所長(西松建設)がトンネル工事について説明。続いて参加者は地下40メートルの深さまで建設される発進立坑の現場で、国内最大級のシールドマシンやクローラクレーンを見学した。重機の乗車体験も行った。
参加した子どもたちは、シールドマシンの大きさに驚き、目を輝かせていた。保護者の一人は「大人も知る機会がないトンネル工事を見せることができた。将来子どもが建設業で働きたいと言ったら応援したい」と話していた。
坪井所長は「建設業は人の暮らしを支える無くてはならない素晴らしい仕事。今日の見学会で少しでも魅力を感じた人は将来の仕事として考えてほしい」と訴えた。
横浜湘南道路は、圏央道の一部として栄インターチェンジ・ジャンクション(IC・JCT)~藤沢IC・JCT間に整備が計画されている総延長7・5キロの路線。横浜湘南道路トンネル工事は、このうち横浜市戸塚区小雀町~藤沢市城南3丁目に、延長約5・4キロの上下2本のシールドトンネルを建設する。施工は西松建設・戸田建設・奥村組JVが担当している。
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