2017年10月18日水曜日

【ご冥福をお祈りいたします】全鉄筋会長・内山聖氏が死去、職人の地位向上に尽力

全国鉄筋工事業協会(全鉄筋)の会長や建設産業専門団体連合会(建専連)副会長を務め、業界の発展や技能者の地位向上などに尽くした小黒組代表取締役会長の内山聖(うちやま・きよし)氏が13日、死去した。74歳だった。葬儀は近親者で済ませた。後日、「お別れの会」を開く。

 東京都出身。1965年に東洋大学社会学部を卒業し、71年に小黒組に入社。常務を経て93年4月に社長に就任。2010年2月まで務めた後、代表取締役会長に就任した。

 鉄筋業界にとどまらず専門工事業を中心に建設業界全体の発展や職人の地位向上などに尽力。業界団体の多くの要職を歴任した。全鉄筋では常任理事を経て07年5月に会長に就任。単価の改善や技能者の社会保険加入促進などの取り組みを業界のトップとして引っ張った。

 09年から技能者の育成施設「富士教育訓練センター」(静岡県富士宮市)を運営する全国建設産業教育訓練協会の副会長も務め、担い手の確保・育成に力を注いだ。10年から各職種の専門工事業団体で構成する建専連の副会長も務めていた。

 13年の日刊建設工業新聞のインタビューでは、「日本の鉄筋工の技術は世界でもトップクラス。それをどう継承し、生かしていくか、そうした将来戦略を検討していきたい。同時に、優れた技能を持ち、心配りのできる優秀な職人を育てたい」と話し、「全鉄筋は社会保険未加入問題にいち早く取り組んだ団体だと自負している」とも語っていた。10年に建設事業関係功労国土交通大臣表彰、11年に黄綬褒章を受章。

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