2017年10月30日月曜日

【凜】国土交通省官房技術調査課企画専門官・田中里佳さん

 ◇自分が変わるとできることが増える◇

 外房の澄んだ海が自慢の千葉県勝浦市がふるさと。多くの観光客が海を楽しんでいる一方で、市内は下水道整備率がゼロ。そんな状況に疑問を抱いた。「自分にも何かできることはないだろうか」と大学では環境や衛生を学び、公務員の道に進んだ。

 水環境に関心を寄せていたこともあり、入省後は水管理・国土保全局河川環境課で、にぎわいと活力ある水辺の創出を目指す「ミズベリング・プロジェクト」の担当に。堤防の向こう側は閉じた世界と思われがちだが、「河川と街をさまざまなアプローチでつなげ、水辺を使って生活を豊かにする。もっと水辺の空間を楽しんでほしい」と笑顔を見せる。

 河川の専門家以外の人たちと出会い、これまでとは違うアプローチやデザインに触れたことで、思考の幅や見方が広がった。こうした経験が、国土交通行政の幅広い技術領域を担う官房技術調査課での仕事に生きているという。「自分が変わるのは怖いけれど楽しい。変わると、できること、見えることが増えていく」。

 若手主導の政策立案プロジェクト「政策ベンチャー2030」に参加することを決めた。「世の中の変化と同時に国交省も変わっていく必要がある。今までの延長線ではない政策を打ち出すチャンスだし、国交省が新しいことにチャレンジする姿を見ていただく機会にしたい」と意気込む。

 (たなか・りか)

1 件のコメント :

  1. 笑顔が素敵なキャリア女性ですね!是非とも、日本の国土を安心安全なものにしていってください。

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