2017年10月24日火曜日

【記者手帖】いつまでも変わらぬ場所

今月初めの3連休を利用し、大学時代を過ごした札幌市へ行ってきた。最大の目的はかつて通った飲食店巡り。到着したその日から市内各地で食べ歩きをしたせいで、帰京後、元の体重に戻すのに四苦八苦した◆札幌を訪ねたのはほぼ1年ぶりだったが、市内を散策して驚いたのは、立ち並ぶ建築物の変化。中心部のとある再開発事業の現場では工事が進み、ビルの完成形が見えてきた。タワーマンションも増えたように感じた。母校では施設の改修、増築が行われていた◆一方、訪れた飲食店は、大学時代と変わらぬまま出迎えてくれた。部活を終えた学生たちが楽しげにテーブルを囲み、今となっては目がくらむような大盛りメニューを胃袋に流し込む。その姿はかつての自分そのもの。当時の思い出が鮮明によみがえり、懐かしい気分になった◆大規模な再開発事業などが行われると、にぎわいは生まれるが、街の印象が一変してしまうことも。目まぐるしく移り変わる街並みの中にも昔の記憶をとどめ、久々に訪ねた人を「お帰り」ともてなしてくれる場所があり続けてほしい。(D)

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