三重県は、亀山市内のリニア中央新幹線県内駅の候補地案について、市が示した3エリアを調査した結果、将来の発展可能性など大きな差はないと判断した。一方、調査の過程で各エリアの範囲は絞り込んだ。県は3案を4日に開催するリニア建設促進三重県期成同盟会総会に諮り決議を経て、年内にJR東海や国に議論の結果を伝える。
1日に津市広明町の県庁で開いた第2回三重県リニア推進本部会議で報告した。駅候補地はJR関西本線井田川駅を含む市東部、東名阪自動車道亀山ICを含む市街地、JR紀勢本線下庄駅がある市東南部の3カ所。昨年、市が各エリアを直径約5キロの範囲で提案していた。
県は各エリアを▽災害リスクを踏まえた開発実現性▽交通利便性▽事業所立地促進効果など将来の発展可能性-の3項目で評価した。
災害リスクについて、市東部と市街地は河川洪水や浸水、液状化、市南東部は土砂災害の危険性がある区域を含むが、いずれも造成や対策工事でリスクを低減できると評価、交通利便性や将来の発展可能性も各エリアで大きな差はないと判断した。
また、駅設置の優位性や市街地への影響の観点から各エリアの範囲を最大半分程度まで絞り込んだ。市の案で候補地に入っていたJR亀山駅は外した。
県は、エリアを絞り込んだ3案を期成同盟会に諮る。決議されればJR東海に提案し、ルートや駅の施工条件など建設主体としての技術的な観点を踏まえた意見を聞く。早ければ2023年に環境影響評価(環境アセス)配慮書の作成手続きで候補地が絞られる見込み。県は駅候補地の検討と併せ23年度、リニアを活用した県の将来像の整理を進める。
一見勝之知事は会議後、「各エリアの特徴を検証し、地理的な絞り込みは行った。JR東海の意見を踏まえて、同社と協議を進めることになるだろう」と話した。
source https://www.decn.co.jp/?p=147538
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