日本道路と花王が共同開発したペットボトルなどの廃棄されるPET素材をリサイクルするアスファルト混合物「PETアスコン」が、2017年の九州北部豪雨で被災しBRT(バス高速輸送システム)での復旧を進めているJR九州の「日田彦山線BRT(BRTひこぼしライン)」で採用される。施工区間は彦山駅~宝珠山駅間の線路敷地に設置する専用道のうち約6キロ。BRTでの採用は全国で初めてとなる。
PETアスコンは、花王がPET素材を活用して作った特殊改質材「ニュートラック5000」に、日本道路がアスファルトや砂などを混ぜ合わせて開発。耐水性が高いため劣化の原因となる雨や雪に強く、長寿命化が期待できる。
3工区で分割発注されているBRT専用道工事のうち、九鉄工業が施工する筑前岩屋駅南側から宝珠山駅の間の工区で採用する。舗装面積は約2万4000平方メートル。23年3月に舗装工事を始め、3、4カ月で完了する予定。使用するPET素材は、500ミリペットボトル換算で約10万本になるという。
10月30日にはウオーキングイベントが開かれ、参加者はPETアスコンでの舗装が予定されている区間などを歩いた。参加者には花王からペットボトル飲料がスタート付近で配られ、飲み終わった容器はゴール付近で回収された=写真。回収された容器は今回の舗装に使用する。
JR九州建設工事部施設課の深江良輔BRT工事所長は「環境などにも配慮することで、地域の期待に応え地域に愛されるBRTにしたい」と話した。
日本道路は同商品を用いた舗装の年間目標を20万平方メートルとしており、営業本部技術営業部の川村修部長は「今回の舗装は環境と言えば日本道路と言われるようにするための第一歩。これからもPRして標準的な工法となるように頑張りたい」と意気込みを語った。
日田彦山線BRTは日田彦山線添田駅~夜明・日田駅の約40キロをバスでつなぐ。彦山駅~宝珠山駅の間は線路があった部分に約14キロの専用道を設け、その他の区間は一般道を走行。23年夏の開業を目指している。
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