2022年11月2日水曜日

飛島建設/寒冷期のコンクリ上面仕上げ待機時間を短縮、凝結促進剤で散布

 飛島建設は寒冷期でのコンクリートの上面仕上げ作業を効率化する散布型コンクリート凝結促進工法を開発した。混和材を散布して専用の機械で表層を攪拌(かくはん)することで、上面仕上げ作業着手までの待機時間を2~4時間短縮し、労働時間の削減につなげる。JISマーク品の生コンの打ち込み後に表層だけを凝結促進させるため、JISマークが外れることなく施工性を高める。
 「T-CROW工法」は、カルシウムアルミネートを主成分とした粉体の凝結促進剤を市販の散布機で吐出し、表層30ミリの範囲を専用攪拌機で練り混ぜる。撹拌機にはX型の羽根やガイド板を搭載しており、一定の撹拌深さを確保するとともに、撹拌後のコンクリートを平らにできる。
 凝結促進剤の利用量は、1立方メートル当たり標準200グラム、上限400グラム。表層分だけで済むため、生コン工場やアジテータ車で添加して全体に用いるケースに比べてコストを削減できる。
 日中の最高気温が20度以下で適用できる。適用対象はコンクリートの仕上げ作業が必要な土間やスラブ、梁上部を想定。橋梁や床版など土木分野への適用も見据える。コンクリートの強度や耐久性など性能面で不具合が生じないことを確認済み。日本建築センターから評定を取得している。
 寒冷期はコンクリートの凝結進行が遅く、仕上げまでの待機時間が長くなる傾向がある。長時間労働の改善が課題となっていた。

T-CROW工法の概要(報道発表資料から)


source https://www.decn.co.jp/?p=147484

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