関東地方整備局霞ケ浦導水工事事務所と茨城県、水戸市は10月25日、霞ケ浦導水の一部を利用した試験通水によって桜川と千波湖の水質改善を確認したと発表した。同導水のうち既に完成している那珂導水路水戸トンネルを使い、8、9月に延べ23日間、合計約330万立方メートルの水を那珂川から桜川へと放流。桜川からは県管理の桜川取水堰を経て千波湖に導水した。通水によりアオコが薄まり、化学的酸素要求量(COD)の大幅な減少を確認した。
試験通水は8月16~26日と9月5~16日に実施。8月は24時間の連続通水により11日間で千波湖約6・4杯分に当たる約230万立方メートルの水を桜川に放流した。9月は1日9時間の時間制限を設け12日間で約100万立方メートルを流している。
試験通水後、千波湖中央付近のCODは1リットル当たり約11ミリグラムと大幅に低下。桜川でも同約1ミリグラムと若干改善した。見た目でも水面を覆っていたアオコが薄くなり水質が良くなった様子を確認できたという。9時間の通水期間中も水質は維持されていた。
試験通水に合わせて、桜川取水堰や那珂川取水口の魚類迷入防止などの対策効果も確認した。来年度以降も試験通水を実施する予定だが、アオコが発生する夏の時期よりも前に通水するなど、より効果的な水質改善対策を検討するとしている。
通水後の桜川(搦手橋下流)(報道発表資料から)
source https://www.decn.co.jp/?p=147607
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