建設現場の就労環境を改善する方策の一つとして、トイレを清潔できれいにする取り組みが業界に定着しつつある。取材で現場を訪ねる機会は多いが、確かにここ数年、使うのをためらうようなトイレに遭遇することはほとんどなくなっている▼トイレに着目して顧客満足度を高める動きはデパートなどの小売業や鉄道、空港などの交通機関でかなり前から目立っていた。そうした中でも過去と現在を比較して様変わりしたと思うのは、高速道路のサービスエリア(SA)とパーキングエリア(PA)だ▼先日利用した関東地方のあるSAのトイレは、きちんと清掃されてきれいなのはもちろん、ハロウィーンが近かったこともあり、洗面台前面の壁にきれいな装飾と清掃担当者からの気の利いたメッセージが飾られていた▼05年10月の民営化後、高速道路各社はさまざまな改革を展開。経営改善と業務改善の足掛かりとしてトイレなど変化が一目瞭然な部分に着目した▼誰のため、何のためにトイレをきれいにするのか。当時の経営者は根本にメスを入れ、変革に踏み出したのだろう。建設業界でもまだできることはあるはずだ。
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