国土交通省は直轄業務で情報共有システム(ASP)の活用を原則化する。4月1日以降に契約を締結する業務に適用。業務履行中の受発注者間のやりとりや書類作成をウェブ上で行うことで決裁処理の迅速化や日程調整の効率化、受発注者間のデータやスケジュールの共有などコミュニケーションの円滑化につなげる。これに併せて直轄業務でオンライン電子納品も本格運用する。
各地方整備局などに運用の留意事項を周知する文書を10日付で送付した。2022年8月以降の発注業務で試行運用を開始し、全国でASPの活用を推奨。660件の業務(整備局単位で数十件程度)で機能や使い勝手を確認した。
4月以降に契約する測量、地質調査、設計、発注者支援などの全業務でASPを原則運用する。現時点で入札手続きを開始している業務は変更契約で対応する。国交省の機能要件を満たすASPは9社が提供している。受注者は発注者との協議を経て利用するASPを選定。発注者が利用料を負担する。
ASPの活用は直轄工事が先行しており15年度から活用。主な機能として▽決裁処理(決裁の非対面化など)▽掲示板(質疑事項の回答・決定など)▽スケジュール管理(複数業務の管理による日程調整の効率化など)▽3Dビュー(BIM/CIMデータを表示しての打ち合わせなど)▽書類管理(大容量データの共有など)-などがある。電子成果品のオンライン納品も可能になる。
直轄業務のオンライン電子納品は、ASPを利用する全業務で4月から原則化する。昨秋の試行運用で技術的な検証を終え、運用環境が整った。直轄工事では21年12月から原則化されている。これまでCD-ROMなどで納品していた電子成果品を、ASPを利用しクラウド上の電子納品・保管管理システムに送信する。
国交省の機能要件を満たすASPは▽アイサス▽建設システム▽川田テクノシステム▽建設総合サービス▽現場サポート▽トインクス▽NEC▽ビーイング▽コルク-の9社が提供している。
source https://www.decn.co.jp/
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