兵庫県加古川市は、JR加古川駅前地区の再整備方針を示した「JR加古川駅周辺まちづくり(案)」を公表した。同駅南北エリアで一体的に再整備を行い、ウオーカブルな駅前空間の形成を目指す。第1種市街地再開発事業を前提に既存の再開発ビル2棟を建て替え、公共・商業機能を集約するほか、民間活力の導入でにぎわいを創出する。
同駅周辺では南口エリアに公共機能などが集積する一方、北口エリアは市所有の「加古川駅北土地区画整理事業31街区」など低未利用地が多く残る。市は当初、民間活力による駅北側の先行開発を想定していたが、コロナ禍のため計画を凍結。今回、駅周辺の現状を再度分析した上で一体的な再整備に計画変更する。駅から300メートル圏内を駅前拠点に位置付け、都市機能を積極的に導入する。
南口エリアではロータリーを挟み、南側に「カピル21ビル」(1989年建設、SRC造地下1階地上7階建て延べ4万0952平方メートル)、東側に「サンライズビル」(82年建設、SRC造地下1階地上6階建て延べ7199平方メートル)の2棟の再開発ビルが立地。建物の老朽化を踏まえ、市街地再開発手法で複合機能を備えたツインタワーに建て替える。
カピル21ビルは、▽商業▽学習▽住環境▽子育て-の各機能を導入するほか、大ホール(約1000席)や小ホール(約300~500席)などから成る市民会館の設置を想定。屋外にイベント広場を設ける。サンライズビルは▽医療▽オフィス▽飲食▽学習-などの各機能の導入を想定する。
駅北側では、31街区の民間開発で住環境と物販施設の誘致や、憩い拠点の創出を描く。このほか駅前ロータリーなども再編し、人を中心とする公共空間の創出を目指す。西側の加古川河川敷で進める「かわまちづくり計画」と連携し、にぎわい効果を波及させる。
事業スケジュールは、おおむね5~7年ごとの3段階(計15~21年)で計画。第1段階で再開発準備組合の設立に向けた合意形成や、官民連携の将来ビジョン検討を進めた後、都市計画決定する。第2段階で1棟目の市街地再開発事業と、31街区の民間開発を実施。第3段階で2棟目の再開発と駅前広場整備を行い、エリアマネジメント組織を立ち上げる。
駅南側の再整備イメージ(加古川市提供)
source https://www.decn.co.jp/
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