2023年2月20日月曜日

鹿島/光ファイバーで鋼製支保工ひずみ計測、地山変状トラブル完全回避

 鹿島はトンネル鋼製支保工の全周が地山から受ける応力を、高性能の光ファイバーでリアルタイムに精度よく把握できることを施工中の山岳トンネル現場で実証した。計測結果を基に支保工の配置パターンを的確に変更でき、補強を迅速に行える。支保の耐力不足による地山変状などのトラブルを完全に回避できるという。光ファイバーで鋼製支保工のひずみを計測したのは業界初という。
 岐阜県中津川市で施工中の「中央新幹線中央アルプストンネル(山口)工事」(発注者=鉄道建設・運輸施設整備支援機構)で確認した。ケーブル状の光ファイバーセンサーを貼った鋼製支保工を地山に設置。高性能の光ファイバー計測器で支保工のひずみを計測した。結果、支保工が地山から受ける応力をリアルタイムに高精度で把握できることを確認した。
 光ファイバーセンサーは支保全周の応力を把握でき、最大の応力が生じている場所がピンポイントで分かる。より的確な支保パターンの選定や補強が迅速に行え、地山変状などのトラブルを完全に回避することが可能となる。従来のひずみゲージは円周方向に3箇所程度を計測するものだった。
 ケーブル状の光ファイバーセンサーは安価なため、コスト負担も少ない。同社は今後、断層などがあり大きな支保応力の発生が懸念されるトンネル工事現場にケーブル状の光ファイバーセンサーを常備し活用する。さらにトンネル以外の工事に光ファイバーセンサーを使用する考えだ。



source https://www.decn.co.jp/?p=150330

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