2023年2月17日金曜日

回転窓/労務単価から好循環を

国土交通省が3月1日から適用する新しい公共工事設計労務単価を発表した。全国・全職種の単純平均で5・2%引き上げに。9年ぶりに5%を上回った▼斉藤鉄夫国土交通相は14日、「現場の賃金水準上昇につながる好循環が持続できるよう官民一体となった取り組みの一層の推進に努めたい」と強調。日本建設業連合会(日建連)の宮本洋一会長も「技能者のさらなる賃金引き上げにつなげていかなければならない」と決意表明した▼今回の伸び率は、直近の物価上昇率を超える水準となる。基幹産業である建設業界の担い手に十分な賃金が支払われることは、経済全体にも良い影響を与えるはずだ▼気になるのは他産業の動き。自動車大手各社の労働組合では、2023年春闘で過去最高水準の賃上げを求める動きが広がっている。全日本自動車産業労働組合総連合会(自動車総連)は「産業を支えるすべての仲間の処遇改善を図る」との方針を打ち出す▼他業種から見劣りしていては魅力アップにはつながらない。質の高いインフラや都市を築き守っていくために、民間発注者とも連携しながら好循環を生み出す必要がある。


source https://www.decn.co.jp/

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