2023年2月8日水曜日

大林道路ら/ダンプ荷台の残土解消、フッ素樹脂ライニングプレート販売強化

 自動車部品製造などを手掛けるヒロテック(広島市佐伯区、鵜野徳文社長)と大林道路、土木建設・運輸業の大蓉ホールディングス(HD、埼玉県川口市、西田喜代子代表取締役兼最高経営責任者〈CEO〉)は、ダンプ荷台に付着する残土をなくせるフッ素樹脂ライニングプレート「楽フロン」の販売を強化する。滑り性に優れ荷台隅角部に設置。残土を解消することで運搬回数が減り、省エネや二酸化炭素(CO2)削減に貢献する。堆雪運搬など他用途への展開も検討中だ。  楽フロンは大学などとの共同研究で開発した金属表面処理技術を応用。難接着で難接合材料のフッ素樹脂とステンレス鋼板をレーザーで直接接合する。フッ素樹脂板でライニングしたステンレスで幅100ミリ、長さ1000ミリ。荷台隅角部に設置するだけで粘性土でも荷下ろし時の残土をなくせる。10トンダンプでは25枚設置する。価格は取り付け費を含め30万円。  通常のダンプでは荷下ろし時の土砂付着率が約10%とされる。滑り性に優れた楽フロンを設置すれば10トンダンプ1台で年間3500リットル超の燃料を削減でき、運転経費も約60万円減らせる。10トンダンプでは残土が1トンに及び、人手不足や働き方改革の中で荷台清掃も効率化できる。  省エネルギーセンターが主催する2022年度「省エネ大賞」で製品・ビジネスモデル部門の経済産業大臣賞を受賞した。近く国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)への登録も予定。省エネやCO2削減効果などを武器にトンネル工事などをターゲットに販売拡大を目指す。  多様なニーズに応えるため豪雪地帯の堆雪運搬への応用を検討。実証実験で効果を確認している。用途に合わせた脱着機能やコスト削減に向けた材料費の低減なども模索していく。
粘性土でも残土ゼロに(ヒロテック提供)

source https://www.decn.co.jp/

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