2023年2月22日水曜日

三井住友建設/PC橋梁の柱頭部を超急速施工法を開発/新東名滝沢川橋に初適用

三井住友建設は、プレストレストコンクリート(PC)ラーメン橋の柱頭部の施工日数を約半分に短縮する急速施工法を開発した。プレキャスト(PCa)部材で柱頭部横桁を素早く構築する工法と狭い場所にも設置できる新開発の移動作業車を使う二つの工法を組み合わせ、大型のブラケット支保工を用いてコンクリートを場所打ちする標準施工と比べ、省力化と生産性向上を実現する。神奈川県内の新東名高速道路・滝沢川橋工事に初適用した。
「柱頭部の超急速施工法」は柱頭部の横桁をPCa部材で組み立てる「柱頭部SPER工法」の後、簡易ブラケットにより上床板を施工。新開発の架設用移動作業車「ガーダー式コンパクトワーゲン」を使い、張り出し部まで施工する。大型ブラケットの組み立て・解体の工程などを省けるため、施工日数を約50%短くできるという。
柱頭部SPER工法は橋脚上に同寸法の中空形状のPCa部材を重ね、鉄筋・PC組み立て後にコンクリートを打設し、柱頭部横桁を構築する工法。従来のように橋脚周囲に大型のブラケット支保工を設ける必要がなく、横桁部の型枠作業も低減できるため、省力化と生産性向上に加えて安全性も高められる。
新開発の移動作業車は2基を連結することで、設置に必要なスペースを抑えた。分割すれば一般的な移動作業車と同様に、片持ち架設が可能だ。同作業車は新名神高速道路・奥山田川橋(仮称)でも実装した。
同社は今後、同工法の現場適用や張り出し施工部へのPCa部材の活用などにより、さらにPC上部工の工程短縮と生産性の向上に取り組むとしている。

超急速施工法ステップ図(報道発表資料から)

source https://www.decn.co.jp/

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