2023年2月14日火曜日

大林組/苗木の安定的な栽培・育成技術開発、木材利用促進と森林の循環利用貢献

大林組は人工光を使い、苗木を安定的に栽培・育成する技術を開発した。木造建築物の構造部材として利用可能なカラマツなどの苗木を、人工光で制御された室内環境で育成する。天候に左右されず育苗期間の短縮と出荷調整が可能。木材の利用促進と森林の循環利用に貢献する。
開発した「人工光苗木育成技術」は環境や季節を問わず、種まきから出荷可能なサイズまで安定的で効率的に育成できる。植林に適した苗木を出荷時期に合わせて育成できるため、植林用苗木の安定供給を実現する。
木の種類に合わせた適切な光に制御することで、発芽率は60~70%程度に安定し、根元が太く植林後も順調に根付く苗木が育つ。室内では露地栽培で生育が期待できない冬季も育成できるため、育苗期間を短縮できる。育苗期間と数量が安定すると、必要な出荷時期に必要な出荷量を確保できる。露地栽培では天候などの影響で幼苗期の発芽率が10%まで低下するケースがあるという。
循環利用の中で川上に当たる「植林・育林」は従来、植林用苗木の生産を露地栽培で行っている。天候に左右され、苗木の出荷までに最長2年程度かかるなど安定供給が課題だった。
同社は今後、各地域の植林現場に展開し、国内で再造林への取り組みに貢献する。これにより木材供給の安定化・効率化を実現し、サプライチェーン(供給網)の最適化に寄与。木材利用による森林の持続的な循環サイクルを推進する。非住宅の木造木質化建築をはじめ、木材の利用推進と、森林の持続的な循環利用を加速させる。

発芽した苗木の栽培状況(報道発表資料から)

source https://www.decn.co.jp/

0 コメント :

コメントを投稿