2023年2月9日木曜日

徳島県/大鳴門橋に自転車道整備へ、23年度予算案で詳細設計費計上

 徳島県は、渦潮で有名な鳴門海峡を渡る大鳴門橋(徳島県鳴門市~兵庫県南あわじ市)の橋桁空間に自転車道を整備する計画で、2023年度当初予算案に自転車道本体の詳細設計費1億円を新規計上した。同橋を管理する本州四国連絡高速道路会社が基本設計を進めており、工事は同社がWTO対象として詳細設計と一括発注する見通しだ。総事業費は約58億円を見込み、27年度の完成を目指す。
 自転車道の整備は兵庫県と共に検討してきた。橋下部1629メートルと両県のアプローチ区間170メートル(徳島側100メートル、兵庫側70メートル)を合わせた全長1799メートルで計画している。幅員は標準部で4メートル。うち自転車は2・5メートル、歩行者は1・5メートルの通行空間を確保する。
 事業スケジュールによると、23年度は詳細設計を実施。24年度から3年間で自転車道本体の床版・防護柵の製作、設置工事を進める。26年度から2年間で橋の途中にある観光施設「渦の道」の施設改修や設備工事を予定している。徳島県の負担額は約28億円。
 大鳴門橋は3径間2ヒンジ補剛トラスつり橋で1985年に開通した。完成時は上部に6車線の自動車専用道路、下部に新幹線規格の鉄道を備えた2階建て構造。現在は道路単独の4車線で暫定供用している。
 構造上などの理由で、橋梁部の自転車道の設置工事は兵庫県側から進めるとみられる。本四高速会社が完成後の橋桁空間に自転車道を通すのは初となる。橋桁内には四国新幹線を通す構想もあり、新幹線整備までの間、自転車の利用促進を図る。
 県はしまなみ海道を走行する瀬戸内海一周ルート「セトイチ」やナショナルサイクルルートの指定に向けた取り組みが進む淡路島一周ルート「アワイチ」、四国4県が連携した四国一周ルート「シコイチ」の結節点と位置付け、来県するサイクリストの拡大を狙う。



source https://www.decn.co.jp/?p=150079

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