国土交通省は都道府県発注工事で建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録状況などを企業評価に活用するよう働き掛けを強める。工事成績評定で加点するモデル工事や、総合評価方式での加点などインセンティブ措置の導入を表明した都道府県は39団体。官民で構成するCCUS運営協議会運営委員会が今月開いた会合で、国交省は未導入団体への働き掛けに重点を置く姿勢を示し、全国建設業協会(全建)など業界団体に協力を要請した。
国交省が6日時点でまとめた都道府県と政令市のインセンティブ措置の導入状況を評価方法別に見ると、モデル工事など工事成績評定での加点が都道府県21団体・政令市5団体、総合評価方式での加点が18団体・11団体、入札参加資格での加点が12団体(導入予定1団体含む)・2団体、カードリーダーなど費用補助が15団体・2団体。
いずれの企業評価も未導入なのは▽青森▽山形▽千葉▽東京▽新潟▽富山▽奈良▽高知-の8都県。国直轄Cランク工事のモデル工事で地元建設業協会の理解を得られていないのは▽青森▽岩手▽山形▽茨城▽千葉▽神奈川▽新潟▽鳥取▽福岡-の9県(地元建協が検討中の3県除く)となっている。
公共工事のCCUS活用を巡っては、公共工事入札契約適正化法(入契法)に基づく適正化指針を昨年5月に一部変更し、公共発注者が地域の実情に応じ現場利用への加点措置などの必要な条件整備を講じるよう書きぶりを強めた。経営事項審査(経審)改正でCCUSの現場利用が新たな加点評価項目になり、8月14日以降を審査基準日とする申請で適用が始まる。
国直轄工事でも農林水産省がWTO対象の一般土木工事で1月以降の入札公告分からモデル工事を試行するなど現場利用を促す措置が広がっている。
source https://www.decn.co.jp/
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